栗山会について
理事長ご挨拶
人が年老いて介護が必要になったとき、昔は大家族で協力しながらお世話しており、それ程負担にはなりませんでした。
しかし今は少子高齢化や核家族化が進み、限られた人だけでお世話します。介護者の生活は大きく制約され、身体面だけでなく精神面でも追い詰められます。ゴールが見えないのもつらいですし、ストレスから虐待に走る例もあります。
介護を抱え込まないでください。大勢で係われば良い工夫の知恵も浮かびますし、誰かと相談するだけで楽になることもあります。老人ホームを上手に活用してください。きっと明るい社会づくりに繋がります。
ところで介護の現場では、世の雇用問題とは裏腹に人材確保が難しくなっています。人の介護は機械化出来るものではありません。どうしても人の手が必要です。介護の手が不足するとお年寄りの生活の質が低下し、事故の確率も増えます。さらに職員個々の負担が大きくなり体を壊す人も出てきます。介護業界の人手不足は深刻で重大な社会問題です。優秀で心ある大勢の若者に福祉の道を志していただきたいです。
皆様、ぜひ私たちに力を貸してください。スタッフとして働くだけではありません。面会に来てお年寄りの話し相手をしていただいたり、ボランティアとして特技でお年寄りを楽しませてください。お年寄りが好きな心優しい方、地域の皆様、お会いできるのを楽しみにお待ちしております。
基本理念
社会福祉法人栗山会設立時の思いは、「在宅介護の開始で諦めの生活となった家庭を支えたい」というもの。日本の将来を明るく元気にするために、介護を必要とする高齢者自身はもちろん、介護のためにご自身の人生を犠牲にする家族たちにも、それまでの暮らしを再生していただきたい。この理念を実現するために、利用者様、そのご家族、そして職員一同、誰もが幸せになれる介護を目指します。
利用者様本位のサービス提供
このような気持ちがなければ介護の仕事をしてはならないと考えます。利用者様の立場になって、真心と優しさのこもったサービスをしていきます。とは言え、介護は単なるサービス業ではありません。サービス業の要素に加え、利用者様に生きがいと安心、安全を提供する崇高な仕事です。この使命感を常に自覚し、サービスを提供していきます。
現場第一主義
現場には、喜び、楽しみ、やりがい、悲しみ、涙、利用者様と私たちの関わりのすべてがあります。だからこそ、現場がいちばん大切であると考えます。トップをはじめ管理職は常に現場に行き、現場の声に耳を傾け、現場がやりやすいことを即座に会社の施策にしていきます。また、現場の職員もどうしたら現場が良くなるかを考え、自分たちの意見を妥協することなく発信することで、現場第一主義を貫きます。
互いに高め合える仲間
人間誰しも自分の思い、意見があり、時には誰かと対立してしまうこともあります。でも対立を恐れてものを言わなくなってしまうのでは、最良の結論が導き出されることは決してありません。職員同士、思いや意見が食い違ってしまう場面では、徹底した議論を通じ、一致点を見出して、同じ目的に向かって進むことができる人間関係を築きます。互いを認め合い、尊敬し、切磋琢磨できる関係が、現場の一体感、質の高い介護につながっていくと考えます。
常に考え成長できる
誰もが幸せになれる施設運営のためには、介護技術はもちろんのこと、思いやりの心と気付きの感性が必要不可欠であり、その障害となるのは「思考停止」であると考えます。「なぜ、なんのための作業なのか?」「あるべき接遇の姿勢とは?」「利用者目線での問題発見と、その解決手段は?」「効率的で双方に苦痛のない介護技法とは?」常に考えることで専門性の高いプロ集団に成長していきましょう。
栗山会が目指すもの
栗山会が目指すもの、それは介護の質、教育研修、職員が目をきらきらさせて働ける待遇、職場環境、これらすべてにおいて業界をリードし、日本の介護を良くしていく団体です。
「介護職は給料が安い」というイメージを持っている方は少なくありません。たしかに、厚生労働省などが算出したデータ上では、他業種の平均よりも低い数字が出ています。しかし、この数字には介護職の勤続年数が他業種に比べると短いという点が加味されていません。介護保険制度が始まった2000年から急速に拡大している業界であるため、転職者も多く、勤続年数がまだ短いという人が多いのです。入職からの年数が少なければ、その分給料が少ないことは当然ですよね。
また、介護職にはパートタイムで働いている人が多いことも理由のひとつとして挙げられます。パートの場合、どうしても年収や月収で合計したときの金額は少なくなります。しかし時給だけで見ると、スーパーのレジや飲食店のフロア、データ入力事務などと比べるとむしろ高いと言えるのです。
介護職は、現代社会にとって欠かせない尊い仕事であるにも関わらず、「給料が安い」というイメージが定着してしまっていることは、介護事業所にとって、とても嘆かわしい現実です。介護保険の「処遇改善加算」をはじめとする、政府による多くの処遇改善策により、私たちも職員の処遇について、さらに力を尽くすことができるようになりました。国と一丸となって職員を支え、健康で健全な介護を目指しているのです。
また、介護業界は深刻な人手不足で、ひとりあたりの就労負担が大きくなってしまう問題もあります。そこで、栗山会ではシステムを整えたうえで、外国人スタッフの登用や、シルバースタッフの登用などにも積極的に取り組み、より働きやすくなるサポート体制を作っています。
栗山会のさまざまな取り組みは、今まさに進化し、実現をしていく真っ只中。その可能性や将来性に少しでも興味を感じる方は、ぜひご自身の目で確かめて欲しいと願います。